ECビジネスの視点から学ぶフルフィルメントの基本
フルフィルメントという言葉を聞いたことがありますか?近年EC業界はよく耳にする言葉です。私はこの業界に携わるまで一度も聞いたことがありませんでした。
フルフィルメント(fulfillment)は、一般的には「満足や要求を満たすこと」という意味で使われているそうです。
ビジネスでは、特にEC通販業界においては、顧客が注文した商品やサービスを適切に処理し、配送するプロセスのことをフルフィルメントといいます。
その業務範囲は企業によって多少認識の差がありますが、大まかには注文から出荷までの一連の作業を指すことが多いです。
今回は、耳にはするけど、よくわかっていないフルフィルメントとはどんなものなのか、ECビジネスの観点からご紹介していこうと思います。
著作者:macrovector/出典:Freepik
フルフィルメントとは何か?
フルフィルメントとは、一般的にはEC(電子商取引)や通販業界で商品が注文されてから顧客に届くまでの一連の業務全般を指します。これには入荷管理、在庫管理、受注処理、ピッキング(商品の取り出し)、梱包、発送などが含まれます。要するに、顧客の注文から商品が手元に届くまでのプロセス全体を指す業界用語です。
フルフィルメント業務の全体像
フルフィルメント業務は入荷から発送までの様々な工程を含みます。具体的には、以下のようなステップから構成されることがあります。
EC業務のおけるフルフィルメントの業務
フルフィルメント業務の流れ
入荷・検品
商品が物流倉庫に到着することを入荷といいます。入荷された商品の種類や数量が間違っていないかを確認する作業を入荷管理といいます。一方、入庫は入荷した商品を保管場所(物流倉庫など)に移動する作業のことをいいます。検品では、商品のバーコードを読み取るなどして、正確で迅速な作業で、誤出荷を防ぐ対策をします。
棚入れ・商品保管
お客様に届けるための商品を管理し保管をします。商品はラックやパレットごとに保管するなど、商品の種類や大きさなどによりさまざまな保管方法があります。ピッキングしやすいように管理されていることが多いです。
電話対応・受注処理
受注処理では注文状況の確認や注文の承認、注文完了報告、決済方法の確認、在庫状況の確認、送り状の発行などさまざまな工程があります。電話対応としては、電話注文の対応以外に、顧客対応を兼ねているところが多く、商品や配送に関する問合せや、キャンセル・交換、クレームの対応なども必要となります。
ピッキング
出荷指示に基づいて、在庫から注文された商品を必要な数量だけ取り出す作業を指します。フォークリフトや台車を使用したアナログ的な作業のほかに、最近ではデジタル端末を使用したデジタルピッキングシステムなどの支援システムを活用するところも多くなっています。
検品
ピッキングした商品の状態を確認する作業です。賞味期限や異物混入、破損などの商品の状態はもちろん、出荷指示とピッキング内容があっているか、数量は間違ってないかなどを確認します。検品は発送前の最終工程でもあり、慎重にミスのないよう重点的に行う必要がある作業です。
梱包
検品した商品を発送するために梱包する作業です。配送中に商品の破損などが起こらないよう配慮した梱包が求められます。また、商品カタログや御礼状やサンプルなど注文商品とは別の同梱物を同梱作業や、ギフト対応、熨斗対応など梱包作業にはさまざまな作業工程が含まれます。
発送
梱包した商品を配送業者に渡す作業です。配送業者は受注処理時に作成した個人情報を元に配送を行います。発送間慮後に、「発送完了メール」を送信してお客様へ商品の配送状況を通知します。
これらの業務を効率的に管理することで、顧客の要望に迅速に応えることができます。
フルフィルメント導入のメリットとデメリット
フルフィルメントのメリットといえば、受注から出荷までの一連の作業がスムーズに行えるという点でしょう。お客様のイレギュラーな要望などにも即時に対応しやすいため、ブランディングの確立がしやすいのも良い点といえます。
のデメリットとしては、自社にフルフィルメントの体制をつくるとなると、そこに従事するスタッフが必要となり、本格的なフルフィルメント業務を行うとなると、相当な時間とコストがかかります。その点、フルフィルメント業務を外注する場合は、業務を委託する形になるので、ラクではありますが、顧客の声がダイレクトに届かなくなるといった面がデメリットとなります。
フルフィルメント業務がなぜ大事か!
フルフィルメントはEC運営において多くの業務を占めていて、スムーズにお客様へ商品を届けるために欠かせないプロセスです。
また、フルフィルメント業務ではエンドユーザーとの直接対応が欠かせないため、とても大事な業務となります。ここのミスひとつで大きな損害となる場合もあるからです。商品がお客様の手に渡ってからもフルフィルメントの業務は続きます。商品に対する質問など感想などフィードバックに対する対応も必要となります。これらの業務をおろそかにすると、商品間違いや配送中の破損、熨斗間違い、ラッピング間違いなどなど、せっかく魅力的な商品を取り扱っていても、注文してくれたお客様が残念に思ってしまう…なんてことがあると信頼を失い安定的な注文を得られない可能性もでてきます。フルフィルメントとは、お客様に信頼を得られるs分であり続けるために、とくに注意を払い行わなくてはならない重要な業務となります。
フルフィルメントサービスとは
ここまでフルフィルメントについて説明してきましたが、自社にこれだけの業務を一機に導入しようとするとかなりの労力とコストがかかってしまい+ます。そこで登場するのがフルフィルメントサービスです。フルフィルメントサービスとは上記で述べたフルフィルメント業務に加え、決済処理やカスタマーサポートなど、ECに必要な業務を代行するサービスのことです。すべてを代行業者に委託する方法もありますが、自社のリソースやノウハウが不足する部分のみを代行してもらう方法もあります。自社のコアな業務に力を入れるためにもフルフィルメントサービスの利用はおススメです。
まとめ
今回はフルフィルメントについて簡単にご紹介いたしました。いかがでしたか?なかなか聞きなれないフルフィルメントについてちょっとは知っていただけたでしょうか。
フルフィルメント業務は一見地味な業務に見えますが、とっても大事な部分を担う業務です。EC運営において業務拡大を目指すならフルフィルメントの導入をおススメします。フルフィルメントについてご興味のある方、フルフィルメン導入をお考えの店舗様・企業様はぜひ弊社アプロ総研へご相談ください。
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