ECコンサルってどんな仕事?ECコンサルを利用するメリット・デメリット

ネットショッピングが一般的になってきている現在、ECの市場規模はどんどん拡大中です。専門部署を設置したり、EC運営担当者を配置する企業もありますが、外部に依頼して売上アップを狙う企業も増えてきています。

EC運営を企業内で行うには専門的な知識と経験が必要となってきますので、人員に余裕のない企業では人件費等の費用面から見ても、ECコンサルタント(以下ECコンサル)にお願いする方がメリットが大きくなることもあります。

この記事では、ECコンサルがどういった業務を行ってくれるのか、外部のECコンサルに依頼するメリット・デメリットをお伝えしていきます!

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ECコンサルタント(以下ECコンサル)とは、ECサイトの売上アップや運営改善をサポートする専門家です。企業のEC事業に対して戦略立案・分析・改善提案を行い、利益を最大化するのが主な役割で、実際のEC運営をサポートしてくれる場合もあります。

そもそもECってなに?

インターネットが普及した現在、ECという言葉を当たり前のように見聞きするようになりました。ECコンサルタントについてお話する前に、まずはECについて説明をします。

ECとは、E-Commerce(イーコマース)の略で、インターネットを通じて商品やサービスを販売・提供するビジネス全般を指します。Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの「モール型EC」や、企業が独自に運営するオンラインショップの「自社EC」があります。

インターネットでお買い物をすることの方が消費者にとっては、ECモールのセールやポイントやクーポンの利用でお得に購入できたり、自宅まで商品を届けてもらえるなどのメリットも大きく多くの消費者がECサイト経由で購入するようになっています。そのため、EC運営に力を入れている企業が増えてきています!

EC運営のために必要なことはたくさん!

モール型ECでも自社ECでも、EC運営には幅広い知識と経験が必要です。

ECサイトの構築・運営、在庫管理、お客様からの注文内容を確認、梱包作業、出荷作業などお客様に商品を届けるだけでは、ECサイトは運営できませんし、売り上げアップにも繋がりません。

モール型ECであれば沢山の商品の中から自分たちの商品を見つけてもらうための戦略や、セール準備。自社サイトであれば、検索順位の上位に表示させるためのSEO対策など、売り上げを上げるために様々な施策や対策が必要となってきます。

ここで、ECコンサルタント(以下ECコンサル)の出番です!

ECコンサル主な業務内容

それでは、実際にECコンサルがどんなお仕事をしているのかご紹介していきます。

① ECサイトの課題分析・改善提案

  • アクセス数、売上、転換率(CVR)などのデータ分析
  • 競合サイトの調査
  • UI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)の改善(カート離脱率の低減など)
  • サイトのSEO対策・コンテンツ最適化

※ユーザーインターフェース...サービスやプロダクトとユーザーの接点を表す言葉。サイトのデザインやフォントなど、ユーザーの視界に触れる情報すべてを指します。

※ユーザーエクスペリエンス...製品やシステム、サービスなどの利用を通じてユーザーが得る体験を表す言葉。ユーザーが商品を選んで購入、使用した後に「また購入したい」と思うまでの工程すべてを指します。

② 集客・マーケティング施策

  • Google広告・SNS広告(Instagram、Facebook、X、TikTokなど)の運用
  • SEO対策
  • メルマガ・LINEマーケティングの設計・運用
  • インフルエンサー・アフィリエイトマーケティング

※SEO対策...検索エンジンでサイトを上位表示させるための施策のこと。

③ ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!など)の最適化

  • 商品ページの改善(タイトル、説明文、画像など)
  • 広告運用(楽天RPP、Amazonスポンサープロダクト)
  • クーポン・セール戦略の立案

※楽天RPP...検索連動型広告(RPP)のこと。ユーザーの検索キーワードに対して、楽天が保持するビッグデータを活用してユーザーにマッチした広告商品を表示します。

④ 物流・フルフィルメント改善

  • 受注・配送の効率化(Amazon FBA、楽天スーパーロジスティクス活用など)
  • 在庫管理の最適化
  • 海外展開(越境EC)のサポート

⑤ データ分析・レポート作成

  • Google AnalyticsやECモールのデータ分析
  • A/Bテストの実施とPDCAサイクルの運用
  • 売上レポートの作成と次の施策の立案

ECコンサルには幅広い知識と経験をもとに、EC運営の全般的なサポートを行い、企業の売り上げアップにつながるようにECサイトを運営したり、効率的でミスのない受注業務をオペレーションしたりしてくれるのがECコンサルです!

ECコンサルが求められる理由

ECサイトを運営していくには、上記のような幅広い知識と経験が必要となってきます。また、しっかりとした戦略や対策を行わないと売り上げアップには繋がりません。

  • EC市場の競争が激化 → しっかりした戦略がないと売れない
  • データ活用が重要 → 感覚ではなく、数値を分析しながら運営する必要がある
  • ECは専門知識が幅広い → 広告、SEO、物流、システムなどの知識が必要

EC運営に関する知識や経験のある人が企業内にいればいいのですが、いたとしてもすべてを対応するには大きな負担になってしまいます。そのため、外部のECコンサルに依頼する企業が増えてきているのです。

ECコンサルに依頼するメリット・デメリット

ECコンサルに依頼することで、売上向上や業務改善が期待できますが、コスト実行力の問題もあります。それぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

 ECコンサルに依頼するメリット

1. 売上アップの専門的なアドバイスがもらえる

ECコンサルは、集客・マーケティング・サイト改善・物流管理など幅広い知識を持っています。
具体的な改善策を提案し、売上アップをサポートしてくれます。

例:
✔ 商品ページの改善で転換率(CVR)向上
✔ 広告運用の最適化で広告費のROI改善
✔ SEO対策で自然検索からの流入増加

2. 最新のECトレンド・ノウハウが得られる

EC業界は日々変化しており、新しいアルゴリズムや広告手法が登場します。
最新のEC戦略を知っている専門家に相談できるのは大きなメリット。

例:
✔ 楽天市場やAmazonの最新アルゴリズム対策
✔ Instagram・TikTokを活用したSNSマーケティングの導入


3. 自社の課題が明確になり、効率的な運営ができる

ECコンサルはデータ分析を行い、課題を数値で可視化します。
「何が原因で売上が伸びないのか?」を明確にできる

例:
✔ 「アクセスはあるが売れない」→ 商品ページの改善が必要
✔ 「広告を出しているのに赤字」→ ターゲティングが適切でない


4. 自社EC・ECモールの最適な運営方法がわかる

楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングなどのモール運営と、自社EC(Shopifyなど)では、戦略が異なります。
最適な運営方法を提案してもらえる

ECコンサルに依頼するデメリット

1. コストがかかる

ECコンサルの料金は安くはなく、月額10万~50万円以上が一般的です。
売上が小さいECサイトや個人事業主には負担が大きい

例:
✔ フリーランスのECコンサル → 月10万~30万円
✔ コンサル会社 → 月50万円以上(大手は100万円以上も)
✔ 成果報酬型 → 売上の○%を支払う契約

解決策:コストに見合う成果を期待できるか事前に判断しましょう!


2. 実行するのは自社(または追加コストがかかる)

ECコンサルは基本的に「提案・戦略立案」が中心。
実際に改善策を実行するのは自社側であることが多い。

例:
✔ 「SNS運用を強化しましょう」と提案されても、運用する人がいないと実行できない
✔ 「商品ページの改善が必要」と言われても、画像や説明文を作れる人がいない

解決策:実行サポート込みのコンサルか、自社で対応できるリソースがあるか確認しましょう!


3. コンサルタントの質にバラつきがある

ECコンサルのスキルや経験はピンキリ。実績がないコンサルに依頼すると失敗する可能性もある。
詐欺まがいの業者や、知識が浅いコンサルも存在する

例:
✔ 「売上UPを保証します!」と安易に約束するコンサル → 実際には成果が出ない
✔ モール運営に特化したいのに、Webマーケ中心のコンサルに依頼してミスマッチ

解決策:過去の実績・クライアントの事例・得意分野をしっかり確認して選びましょう!


4. すぐに結果が出るとは限らない

ECの改善には時間がかかることが多く、短期間では成果が出にくい
数ヶ月~半年は継続的に改善する必要がある

例:
✔ SEO施策 → 効果が出るのに3~6ヶ月以上かかる
✔ 新しい広告戦略 → A/Bテストを繰り返しながら調整が必要

解決策:短期的な成果だけを求めず、長期的な視点で依頼しましょう!


5. 自社のノウハウが育たない可能性がある

ECコンサルに頼りすぎると、自社の担当者がノウハウを学ばず、依存してしまうリスクがある。
契約終了後に運営が回らなくなる可能性もある

例:
✔ コンサルがいなくなったら、広告運用やデータ分析ができなくなった
✔ 依頼し続けないと売上が維持できない

解決策:コンサルと並行して自社のスキルアップを図りましょう!

以上のようにメリット・デメリットを比較したうえで、ECコンサル依頼する場合は、EC運営を外注する際は「自分たちでどこまでできるか」「どこからお願いするか」など見極めたうえで相談してみてください。

まとめ:売上アップを狙うなら、外注の仕方がカギ!

外注すれば必ず売上が伸びるわけではなく、以下のポイントを押さえることが重要です。

信頼できる外注先を選ぶ → 実績のある業者や、EC特化の企業を選定
明確なKPIを設定する → 「広告費〇円で売上〇円達成」など目標を明確に
社内で最低限の運営戦略を持つ → 丸投げではなく、自社の方向性を理解した上で外注をする

これらを踏まえたうえで、「面倒なECサイトの構築・運営について相談したい」「受注業務やカスタマーサポートを手伝ってほしい」などの要望あれば、ぜひアプロ総研までご相談を!

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